パートタイムとフルタイム:二つの4WD方式とトランスファーケースの関係
トランスファーケースの仕組みは、四輪駆動の方式である「パートタイム4WD」と「フルタイム4WD」で大きく異なります。
パートタイム4WDでは、通常時は二輪駆動(後輪駆動または前輪駆動)で走行し、悪路などで必要な時のみドライバーがレバーやスイッチ操作で四輪駆動に切り替えます。この方式のトランスファーケース内部には、前後輪を直結するセンターデフロック機構はなく、代わりにドグクラッチなどの機構で前輪側への動力をオン/オフします。舗装路で四輪駆動のまま走行すると、「タイトコーナーブレーキング現象」が発生するため、基本的に悪路専用のシステムです。
一方、フルタイム4WDは、常に四輪に動力が分配されています。この方式のトランスファーケースには、前後輪の回転差を吸収するセンターデファレンシャル(中央差動装置) が内蔵されています。これにより、舗装路でもスムーズに曲がることができます。さらに、悪路での脱出性を高めるために、センターデフをロック(固定)する機能を備えた車種がほとんどです。
FAQ
Q: どちらの方式が優れていますか?A: 一長一短です。パートタイムは構造がシンプルで頑丈、コストも抑えられるため、本格的なオフロード車向きです。フルタイムは、悪路から舗装路まで、あらゆる状況で使い勝手が良いのが特徴です。
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